AIで作ったホームページでよく起きる5つの問題と、直し方

アイキャッチ — 一見きれいに完成して見えるホームページの裏側で、検索・フォーム・スマホ表示・更新の4つの配線が外れている様子を示した図

AIツールでホームページを作る会社が増えました。実際、見た目だけなら数時間でそれらしいものが出来上がります。 そこは疑いようがありません。

問題が出るのはそのあとです。「公開したのに検索しても出てこない」「問い合わせが1件も来ないと思っていたら、メールが届いていなかった」——こうした相談を、当社では改修の依頼として受けるようになりました。

この記事では、AIで作ったサイトで実際に起きている問題を5つに整理し、それぞれどう直すか、どこまで自力でやれるかを書きます。AIで作ること自体を否定する記事ではありません。 作ったあとに埋めるべき穴を先に知っておくための記事です。

この記事の結論

AIが作れるのは「ページ」で、作れないのは「サイトとしての配線」です。 見た目・文章・レイアウトはAIで十分な水準になりますが、検索エンジンへの登録、メールの送信経路、スマホでの実機確認、更新の手順、他人への引き継ぎは、作った時点では繋がっていないことがほとんどです。公開前の1時間で確認すれば、大半は自分で直せます。


目次

問題① 検索しても出てこない

一番多いのがこれです。会社名で検索しても自分のサイトが出てこない。

原因はだいたい次のどれかです。

原因症状直し方
検索エンジンに知らせていない公開して数週間、会社名でも出ないSearch Console に登録し、サイトマップを送信
検索避けが入ったまま同上WordPressなら「検索エンジンでの表示」設定を確認
タイトルが全ページ同じ出るが、意図しないページが出る各ページに固有のタイトルを設定
会社名が本文に無い会社名で出ない会社概要ページに正式名称・住所・電話を書く

AIツールは「検索エンジンに登録する」という工程を持っていません。 ページを作るところまでが仕事なので、公開後に人が登録する必要があります。手順は Search Consoleの基本設定 にまとめています。

注意

検索避け(noindex)が入ったまま公開されている例が実際にあります。テスト用に付けた設定がそのまま残るパターンです。ブラウザでサイトを開き、ページのソースに noindex の文字が無いか検索してください。あれば、そこが原因です。

会社名で出ないときに最初に見る場所

会社概要ページに、正式名称・住所・電話番号をテキストで書いてください。画像の中に書かれていると検索エンジンは読めません。AIが生成したデザイン重視のページでは、この3点が画像に埋め込まれていることがよくあります。


問題② 問い合わせフォームのメールが届かない

これが一番損害が大きい問題です。サイトは動いている、フォームも送信できる、しかしメールだけが届いていない。気づくのは数か月後、というケースがあります。

図解 — フォーム送信からメールが届くまでの経路を示し、送信元ドメインの認証・迷惑メール判定・自動返信の3箇所で止まりうることを示した図
図解 — フォーム送信からメールが届くまでの経路を示し、送信元ドメインの認証・迷惑メール判定・自動返信の3箇所で止まりうることを示した図

原因は、2024年以降に強化された送信元の認証です。フォームから送るメールは、サーバーが「このドメインの代わりに送っています」という証明を持っていないと、受信側で捨てられます。捨てられるとき、送信側には何のエラーも出ません。

  • 公開したら、自分で一度フォームから送信して受信を確認する(これだけで大半は発見できる)
  • 迷惑メールフォルダも確認する
  • Gmail・会社のメール・携帯キャリアの3か所へ届くか試す
  • 自動返信を設定している場合、送信者側にも届くか確認する

直し方と原因の切り分けは 問い合わせフォームのメールが届かない原因と直し方 に詳しく書きました。

公開したその日に、自分でフォームを送ってください。


問題③ スマホで崩れている

AIが生成する画面は、作っている人が見ているパソコンの画面幅で最適化されています。生成中にスマホ幅を確認する仕組みは基本的にありません。

よく起きる崩れ方は次の3つです。

崩れ方見え方原因
横スクロールが出る指で横に動かせてしまう画面幅より広い要素がある(表・画像・長い英単語)
文字が小さすぎる拡大しないと読めないパソコン基準の文字サイズ
ボタンが押しにくい指で押すと隣を押してしまうボタンの高さ・間隔が足りない

確認方法は簡単で、公開したサイトを自分のスマホで開き、上から下まで指でスクロールするだけです。 横にも動いてしまう箇所があれば、そこが崩れています。

パソコンで確認する場合は、ブラウザの画面幅を狭めていくと同じ現象を再現できます。375px(iPhoneの一般的な幅)まで狭めて、横スクロールが出なければ合格です。


問題④ 自分で更新できない

「文章を1行直したいだけなのに、どこを触ればいいか分からない」。これもよくあります。

AIで作ったサイトは、生成された時点のコードが成果物です。管理画面がある形(WordPressなど)で作っていなければ、更新はコードを直接編集することになります。

作る前に決めておくこと

「公開後、誰が、どのくらいの頻度で、どこを更新するか」を先に決めてください。月1回でも自分で更新したいなら、最初から管理画面のある形で作る必要があります。あとから管理画面を付けるのは、作り直しに近い作業量になります。

更新する場所ごとの考え方は 管理画面から編集できる範囲をどう決めるか にまとめています。


問題⑤ 他の人に引き継げない

意外と後から効いてくるのがこれです。作った本人しか構造を知らない状態になります。

引き継ぎで必要になるのは次の4つです。AIツールはこれを整理して渡してくれません。

  • ドメインをどこで取得したか(登録先・ID・更新月)
  • どのサーバーに置いてあるか(契約先・ログイン情報)
  • サイトのデータ一式がどこにあるか(手元のパソコン?ツールの中?)
  • どのツール・サービスを使っているか(フォーム・解析・地図など)

この4つを1枚の表にして、社内の別の人にも共有しておいてください。担当者が退職したり、外部に改修を頼んだりするときに、ここが無いと何も進みません。実際に詰まった場合の手順は 前の制作会社と連絡が取れない が参考になります。


どこまで自力で直せて、どこからプロに頼むか

線引きの目安です。

内容自力依頼
Search Console 登録・サイトマップ送信
検索避けの解除・タイトルの設定
文章・写真の差し替え○(管理画面があれば)
フォームのメールが届かない△(設定で直る場合あり)○(認証設定が必要な場合)
スマホの崩れ△(軽微なら)○(レイアウト全体なら)
管理画面を後付けする×
表示速度の改善

①②④の「登録」「確認」「決めごと」は自力でやれます。 依頼が必要になるのは、コードを触る必要が出てからです。

AIで作るか依頼するかの判断そのものは AIでホームページは作れる? に書いています。


よくある質問

AIで作ったサイトを、あとからプロに直してもらえますか

直せます。ただし「直す」より「作り直す」ほうが安いケースがあります。分かれ目は、生成されたコードの構造が追える状態かどうかです。まずは現物を見せていただければ、どちらが早いかをお伝えできます。

公開前に自分でできる確認は何分くらいかかりますか

1時間見ておけば足ります。①スマホで全ページをスクロール ②フォームから自分宛てに送信 ③Search Console に登録 ④会社概要の名称・住所・電話がテキストになっているか確認。この4つで、この記事の問題の大半は先に潰せます。

AIで作ると検索で不利になりますか

「AIで作ったから不利」ということはありません。Googleは作り方ではなく中身で評価します。不利になるとしたら、この記事の①のように検索エンジンに知らせる工程が抜けている場合です。作り方の問題ではなく、公開後の手順の問題です。

どのくらいの規模までならAIで十分ですか

ページ数が少なく、更新頻度が低く、フォームが1つ、という条件なら実用になります。ページが10を超える、複数人で更新する、予約や決済が絡む、といった段階からは、あとで直す手間のほうが大きくなりやすいです。


まとめ

AIで作ったホームページで起きる問題は、見た目ではなく配線に集中しています。

  • 検索に出ない → Search Console への登録と、検索避けの確認
  • メールが届かない → 公開日に自分でフォームを送って確かめる
  • スマホで崩れる → 実機で上から下までスクロールする
  • 更新できない → 作る前に「誰がどこを更新するか」を決める
  • 引き継げない → ドメイン・サーバー・データ・使用サービスを1枚にまとめる

どれも公開前後の1時間で確認できることばかりです。作ったサイトを見てほしい場合は、URLをお送りいただければこの5点の観点で確認します。お問い合わせからご相談ください。

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