「サーバー保守費として毎月2万円払っているけど、これって妥当なの?」
見積書や請求書の「サーバー保守費」「サーバー管理費」という項目。何をしてもらっているのか分かりにくいうえ、会社によって金額の幅が大きく、相場が見えにくい費用の代表格です。
先に結論をお伝えします。サーバー保守費用の相場は、サーバーの種類でほぼ決まります。 そして中小企業のホームページで主流の共有レンタルサーバーの場合、サーバー本体の保守はもともと月額料金に含まれているため、「サーバー保守費」として高額を払い続けているなら見直しの余地があります。
この記事では、制作会社としてお客様のサーバー周りを日常的に扱っている立場から、種類別の相場と、払いすぎを見抜くポイントを正直に解説します。
結論:サーバー保守費用の相場早見表
| サーバーの種類 | サーバー代(月額) | 保守費用の相場(月額) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 共有レンタルサーバー | 700〜1,500円 | 0〜数千円 | 基盤の保守はサーバー会社が実施。別途必要なのはサイト側の保守のみ |
| VPS・クラウド(AWS等) | 1,000円〜数万円 | 1万〜5万円 | OS・ミドルウェアの管理を自分側で行うため、運用代行が必要になりやすい |
| 専用サーバー・社内サーバー | 数万円〜 | 数万〜数十万円 | ハードウェアを含めた管理が必要。専任者か保守会社が前提 |
ポイントは、「サーバーの保守」と「サイト(WordPress等)の保守」は別物だということです。この2つが見積上で混ざっていると、実態より高い「保守費」を払いやすくなります。次の章から順に整理します。
なお、ホームページの維持費全体(ドメイン・SSL・サイト保守まで含めた内訳)はホームページ保守・運用費用の相場で解説しています。この記事は「サーバー」部分の深掘り版です。
そもそも「サーバー保守」とは何をすることか
サーバー保守と呼ばれる作業は、大きく次の5つです。
- 死活監視:サーバーが止まっていないかを常時チェックする
- バックアップ:データを定期的に複製し、事故に備える
- OS・ミドルウェアの更新:セキュリティ修正やバージョンアップを適用する
- セキュリティ対策:不正アクセスの検知・防御、脆弱性への対応
- 障害対応:トラブル発生時の原因調査と復旧作業
ここで重要なのが、共有レンタルサーバーでは、この5つの大部分をサーバー会社が月額料金の範囲でやってくれているという事実です。

エックスサーバーやConoHa WINGのような大手レンタルサーバーは、ハードウェアの管理・OSの更新・ネットワーク監視・基本的なセキュリティ対策を全部込みで月700〜1,500円程度です。つまり「サーバー本体の保守費」を利用者が別途支払う必要は、基本的にありません。
利用者側に残るのは、サーバーの「上」で動いているもの——WordPress本体・テーマ・プラグインの更新、サイトデータのバックアップ確認、contact フォームの動作確認といったサイト側の保守です。制作会社の保守契約が本来カバーすべきなのは、主にこの部分です。
種類別の相場を詳しく見る
共有レンタルサーバー:保守費は「ほぼゼロ〜数千円」が適正
中小企業のコーポレートサイトの大半はこの形態です。
- サーバー基盤の保守:サーバー会社の月額に込み(追加0円)
- 利用者側でやること:契約更新の管理、サイト側の保守
- 業者に任せる場合の相場:月数千円程度(サイト保守とセットで月5,000〜30,000円の保守契約に含まれるのが一般的)
正直に言うと、共有レンタルサーバーのサイトで「サーバー保守費」単体として月1万円以上を請求されているなら、内訳を確認したほうがよい水準です。サイト側の保守(更新作業・修正対応など)が含まれているなら妥当なこともありますが、「サーバーを見ています」だけでその金額は説明がつきません。
VPS・クラウド:月1万〜5万円が中心
VPS(仮想専用サーバー)やAWSなどのクラウドは、OSから上を利用者が管理する契約形態です。セキュリティパッチの適用、ミドルウェアの設定、監視体制の構築が自分側の責任になるため、専門知識のある人がいなければ運用代行が必要です。
- 運用代行の相場:月10,000〜50,000円程度(構成の複雑さで大きく変動)
- Webシステムや予約システムなど、動的なアプリケーションを載せている場合に選ばれる形態
裏を返すと、ただのコーポレートサイトにVPSやクラウドはオーバースペックなことが多く、「クラウドだから保守費が高い」という構図自体を見直せるケースもあります。
専用サーバー・社内サーバー:月数万〜数十万円
ハードウェアごと専有・所有する形態で、機器の故障対応まで含めた管理が必要です。大規模サイトや業務システムでなければ選ぶ理由はほぼなく、中小企業のホームページ用途では検討外で構いません。

「払いすぎ」を見抜く3つのチェックポイント
1. 「サーバー保守費」の作業内容が説明できるか
請求項目に「サーバー保守」とあるなら、具体的に何をしているのかを確認しましょう。共有レンタルサーバーなら、実作業は「契約更新の管理とサイト側のバックアップ・更新確認」程度のはずです。作業報告が一度もない保守契約は、内容と金額が釣り合っていない可能性があります。
2. サーバーの種類と保守費が釣り合っているか
月1,000円の共有サーバーに月2万円の「サーバー管理費」——このアンバランスは要注意です。逆に、システムが載ったVPSを月数千円で「保守します」という契約も、実際には何も監視されていないことがあります。サーバー代と保守費のバランスは、適正判断のわかりやすい物差しです。
3. サーバー・ドメインの名義が自社になっているか
保守費の問題と必ずセットで確認したいのが名義です。制作会社名義でサーバー・ドメインを囲い込まれていると、保守費が高いと感じても乗り換え自体が難しくなります。詳しくはサーバー・ドメインは誰の名義にすべきかで解説していますが、ドメインは必ず自社名義が大原則です。
中小企業の現実解:共有サーバー+軽い保守で十分
ここまでの内容を、中小企業のコーポレートサイト向けにまとめると次のとおりです。
- サーバーは大手の共有レンタルサーバーでよい(月700〜1,500円)。基盤保守は料金に込み。おすすめの比較はレンタルサーバー7社比較へ
- 自社で契約すれば、サーバー保守費は実質ゼロ。契約手順はConoHa WING版などで写真付きに解説しています
- 手間を省きたければ、内容が透明な管理サービスに任せる。当社の場合、サーバー契約・更新管理・週次バックアップ・年次ヘルスチェックまで込みで年額15,000円(税別)のサーバー管理プランとして提供しています。月換算1,250円——つまり「サーバー実費+わずかな管理料」が、この形態の適正水準だと考えています
サイト全体の保守(コンテンツ更新・修正対応・SEO)まで任せたい場合は月額の保守契約が選択肢になりますが、それは「サーバー保守費」ではなくサイト運用の対価として、内訳を分けて考えるのが健全です。
よくある質問
Q. サーバー保守を何もしていないと、どうなりますか?
共有レンタルサーバーなら基盤はサーバー会社が守ってくれるため、すぐに危険ということはありません。ただし、契約更新を忘れるとサイトとメールが丸ごと停止します。また、WordPress側の更新放置はセキュリティリスクに直結するため、サイト側の保守は最低限(月1回の更新確認とバックアップ)行うことをおすすめします。
Q. 保守契約なしで、トラブル時だけ依頼できますか?
可能です。スポット対応(都度見積)を受け付けている制作会社は多く、当社もインシデント単位での対応を行っています。アクセス数が少なく更新頻度も低いサイトなら、月額契約よりスポット対応のほうが総額は安くなることがあります。
Q. 今の保守費が適正か、どうやって確認すればいいですか?
「サーバーの種類」「保守費の内訳(サーバー部分とサイト部分)」「作業報告の有無」の3点を現在の契約先に確認してください。回答が曖昧な場合は、この記事の早見表と照らして判断するか、第三者の制作会社にセカンドオピニオンを求めるのも手です。
まとめ:相場を知れば、サーバー保守費は怖くない
- サーバー保守費用の相場はサーバーの種類で決まる:共有レンタルサーバーなら0〜数千円、VPS・クラウドなら月1〜5万円、専用サーバーなら月数万円〜
- 共有レンタルサーバーは基盤保守が月額に込み。「サーバー保守費」単体の高額請求は内訳確認を
- 「サーバーの保守」と「サイトの保守」を分けて考えると、適正価格が見えてくる
- 名義の囲い込みがあると見直しもできない。ドメインは必ず自社名義で
当社では、サーバー周りの契約・管理を年額15,000円(税別)で代行するサーバー管理プランのほか、現在の保守契約が適正かどうかのご相談も受け付けています。「うちの保守費、高い気がする」という段階のご相談も歓迎です。お気軽にお問い合わせください。
