「うちは建設業だけど、ホームページって本当に必要?」
建設業のお客様から、このご質問をいただくことがあります。これまで紹介や口コミで仕事が回っていた会社ほど、ホームページの必要性を実感しにくいかもしれません。
しかし正直に言うと、2026年現在、ホームページがない建設会社は「信頼されにくい」のが実情です。発注先を探している企業や個人は、まずネットで検索します。そのとき、あなたの会社の情報が見つからなければ、候補にすら入れてもらえません。
そして建設業のHPで最も重要なページが、施工事例ページです。この記事では、問い合わせにつながる施工事例ページの正しい作り方を解説します。
なぜ施工事例ページが最重要なのか
建設業の「商品」は見えにくい
建設業は、飲食店やアパレルのように「商品を手に取って確認する」ことができない業種です。
お客様が知りたいのは、「この会社に頼んだら、どんな仕上がりになるのか」── つまり施工の実績と品質です。施工事例ページは、それを最も説得力を持って伝えられるコンテンツです。
検索ユーザーの行動パターン
建設会社のHPを訪れるユーザーの行動を分析すると、以下のパターンが見えてきます。
- Google検索で「地域名 + 建設会社」「地域名 + リフォーム」などで検索
- 上位に表示されたサイトを3〜5社確認
- 施工事例ページを中心に閲覧(最も閲覧時間が長いページ)
- 信頼できそうな会社に問い合わせ

制作者の実感としても、建設業のHPでは施工事例ページのアクセス数がトップページに次いで多い(場合によってはトップページ以上)ことがほとんどです。
施工事例ページの基本構成 ── 5つの必須要素
① ビフォーアフター写真
施工事例で最も重要なのは写真です。特に「ビフォーアフター」は、仕事の価値を視覚的に伝える最強のコンテンツです。

撮影のポイント:
- 同じアングルで撮影する(比較しやすくするため)
- 自然光で撮影する(フラッシュは色味が変わるため避ける)
- 広角レンズで全体を収める
- 横向き(横長)で撮影する(サイトに掲載しやすい)
正直に言うと、写真の品質が施工事例ページの説得力を8割決めると言っても過言ではありません。可能であれば、重要な案件にはプロカメラマンの撮影を検討してください。
② 施工概要(基本情報)
写真の次に重要なのが、施工の基本情報です。以下の項目を表形式でまとめると見やすくなります。
| 掲載項目 | 記載例 |
|---|---|
| 施工種別 | 外壁塗装 / 内装リフォーム / 新築 など |
| 施工エリア | 東京都○○区(市区町村レベル) |
| 施工期間 | 約2ヶ月 |
| 延床面積 | 約120㎡ |
| 構造 | 木造2階建て |
| 費用目安 | 300万〜500万円(幅を持たせる) |
注意点: お客様の個人情報に配慮し、住所は市区町村レベルまでにとどめましょう。費用は幅を持たせて表記するか、「詳しくはお問い合わせください」としても問題ありません。
③ 施工内容の詳細説明
写真だけでは伝わらない「なぜその施工を行ったか」「どんな工夫をしたか」を文章で補足します。
書くべきポイント:
- お客様が抱えていた課題(「雨漏りが続いていた」「老朽化が進んでいた」など)
- 課題に対する解決策(「防水性の高い塗料を選定」「構造補強を実施」など)
- 施工中のこだわりや工夫(「近隣への配慮」「工期の短縮」など)
専門用語を使う場合は、一般の方にもわかるよう()で説明を添えましょう。
④ お客様の声(可能であれば)
施工事例にお客様の声を添えると、説得力が格段に上がります。
- 「仕上がりに満足しています」
- 「工事中も丁寧に対応していただきました」
- 「予算内で希望通りの施工をしていただけました」
短い一言でも構いません。許可をいただいた上で掲載しましょう。
⑤ 関連する施工事例へのリンク
1つの事例を見たユーザーは、類似の事例もチェックしたいと考えます。
「外壁塗装の事例をもっと見る」「同じエリアの事例を見る」といった関連リンクを設置することで、サイト内の回遊率が上がり、問い合わせにつながりやすくなります。
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施工事例の見せ方 ── 一覧ページと詳細ページの設計
一覧ページの設計
施工事例の一覧ページは、「興味のある事例を見つけてもらう」ためのページです。

一覧ページのポイント:
- カード型レイアウト: 写真+タイトル+カテゴリをカード形式で表示
- カテゴリ絞り込み: 「外壁塗装」「内装リフォーム」「新築」などのカテゴリで絞り込めるように
- エリア絞り込み: 施工エリアでの絞り込みも有効(地域密着を訴求)
- 写真は正方形または横長で統一: 見た目の統一感が信頼感につながる
詳細ページの設計
一覧から興味を持った事例をクリックした先が、詳細ページです。
詳細ページの構成例:
- メイン写真(大きく表示)
- 施工概要テーブル(種別・エリア・期間・面積・費用)
- ビフォーアフター写真
- 施工内容の説明文
- 施工過程の写真(あれば)
- お客様の声
- 問い合わせへのCTA(行動喚起ボタン)
- 関連する施工事例
特に重要なのは、詳細ページの下部にCTA(問い合わせボタン)を設置することです。事例を見て「この会社に頼みたい」と思ったユーザーが、すぐに行動できるようにしましょう。
写真撮影のコツ ── 制作者からのお願い
現場での撮影を習慣にする
施工事例ページの最大の課題は、「過去の写真がない」ということです。
多くの建設会社で「昔はよい工事をたくさんやったけど、写真を撮っていなかった」という声をいただきます。
今日からでも遅くありません。すべての現場で写真を撮る習慣をつけましょう。
撮影チェックリスト
| タイミング | 撮るべき写真 |
|---|---|
| 施工前 | 外観全体(正面・側面)、施工箇所のアップ |
| 施工中 | 作業風景、途中経過(解体後、下地処理後など) |
| 施工後 | 外観全体(施工前と同じアングル)、施工箇所のアップ、細部のこだわり |
スマートフォンでの撮影でも十分
「プロのカメラマンを毎回呼ぶのは予算的に難しい」── そんな場合でも、スマートフォンのカメラで十分です。
- HDR(ハイダイナミックレンジ)モードをオンにする
- グリッド線を表示して水平を保つ
- 逆光を避ける(太陽を背にして撮影)
- 汚れや余計な物が映り込まないよう整理する
これだけで、サイト掲載に十分な品質の写真が撮れます。

建設業HPのその他の重要ページ
会社概要ページ
建設業は、許認可情報が信頼の証になります。以下の情報は必ず掲載しましょう。
- 建設業許可番号
- 対応エリア
- 資格保有者一覧(一級建築士、施工管理技士など)
- 加入保険(建設工事保険、賠償責任保険など)
- 代表者の挨拶・顔写真
対応工事一覧ページ
「何ができる会社なのか」を明確にするページです。対応できる工事の種類を一覧で示し、それぞれ簡単な説明と施工事例へのリンクを設置します。
採用ページ
建設業は慢性的な人材不足の業種です。HPに採用ページを設けることで、求職者に直接アプローチできます。
- 社員の声・インタビュー
- 一日の仕事の流れ
- 福利厚生・資格取得支援制度
- 現場の写真(職場環境がわかるもの)
「求人サイトに掲載するだけ」よりも、自社HPに充実した採用ページがあることで、応募率は大きく変わります。
建設業HPのSEO対策 ── 地域名を意識する
ローカルSEOが最重要
建設業のHP集客では、ローカルSEO(地域名を含む検索での上位表示)が最も重要です。
- 「○○市 リフォーム」
- 「○○区 外壁塗装」
- 「○○県 建設会社」
こうした検索で上位に表示されるために、以下の対策を行いましょう。
- titleタグに地域名を含める: 「○○市の外壁塗装なら株式会社△△」
- 施工事例にエリア情報を明記: 「○○市○○町の外壁塗装事例」
- Googleビジネスプロフィールの登録: 地図検索での露出を高める
- 構造化データ(LocalBusiness)の設定: 検索エンジンに所在地を正しく伝える

まとめ ── 施工事例で仕事を取れるHPにする
| ポイント | 具体的なアクション |
|---|---|
| 写真が最重要 | ビフォーアフターを同アングルで撮影。全現場で写真を撮る習慣を |
| 基本情報を明記 | 施工種別・エリア・期間・面積・費用を表形式で |
| 詳細説明を添える | 課題→解決策→工夫のストーリーで書く |
| CTAを忘れない | 詳細ページの下部に問い合わせボタンを設置 |
| 地域SEOを意識 | ページタイトルと本文に地域名を含める |
| 許認可情報を掲載 | 建設業許可番号・資格・保険は信頼の証 |
建設業のHPで施工事例ページを充実させることは、24時間365日、営業してくれる「営業マン」を一人増やすようなものです。
良い仕事をしているなら、それを「見える形」にしましょう。施工事例ページは、あなたの仕事の品質を最も雄弁に語ってくれるコンテンツです。
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