「ホームページを作りたいけど、いくらかかるの?」
これは、お客様から最も多くいただく質問です。
正直に言うと、ホームページ制作の費用は10万円から300万円以上まで幅があり、「相場」がわかりにくい業界です。同じような見た目のサイトでも、依頼先によって見積もりが3倍以上違うこともあります。
この記事では、現役のWeb制作エンジニアとして、費用相場の「本音」をお伝えします。業界の裏側も含めて、損しないための知識を身につけてください。
ホームページ制作の費用相場 ── 種類別の早見表

まず、全体像を把握しましょう。ホームページの種類ごとに、おおよその費用感をまとめました。
| サイトの種類 | 費用相場 | 制作期間の目安 |
|---|---|---|
| 小規模コーポレートサイト(5ページ程度) | 10万〜50万円 | 2週間〜2ヶ月 |
| 中規模コーポレートサイト(10〜20ページ) | 50万〜300万円 | 1〜4ヶ月 |
| ランディングページ(LP)1枚 | 10万〜60万円 | 2週間〜2ヶ月 |
| ECサイト(ネットショップ) | 30万〜300万円 | 1〜4ヶ月 |
| オウンドメディア・ブログ | 20万〜100万円 | 1〜3ヶ月 |
Web制作の費用相場に関する業界調査によると、コーポレートサイト制作の平均費用は約96万円、中央値は50万円です。つまり、半数の企業が50万円以下で制作しています。
「中小企業のコーポレートサイトなら、30万〜80万円程度が最も多い価格帯」というのが、制作者としての実感です。
依頼先で費用はこれだけ変わる

同じサイトを作る場合でも、誰に頼むかで費用は大きく変わります。
| 依頼先 | 費用相場 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 大手制作会社 | 200万〜1,000万円 | 実績豊富、手厚いサポート | 費用が高い、小回りが利きにくい |
| 中小制作会社 | 50万〜300万円 | バランスが良い、得意分野が明確 | 会社によって品質差がある |
| フリーランス | 10万〜80万円 | 低コスト、柔軟な対応 | 属人的、大規模案件は対応困難 |
| テンプレート/サブスク型 | 初期3万〜5万円 + 月額数千円 | 初期費用が安い | テンプレート中心、自由度が低い |
なぜこれほど差があるのか?
理由はシンプルです。制作に関わる人数と工程が違います。
大手制作会社の場合、1つのサイトにディレクター・デザイナー・コーダー・ライターなど複数人が関わり、さらにディレクション費(全体の10〜30%)が上乗せされます。
一方、フリーランスの場合は1人で複数の工程を担当するため、人件費が抑えられます。ただし、すべてを1人でこなすため、大規模なサイトや短納期の案件には向きません。
制作会社とフリーランス、どちらが正解?
結論から言うと、サイトの規模と目的によります。
- 5〜10ページ程度の中小企業サイト → フリーランスで十分対応可能。コストを抑えられる
- 20ページ以上、複雑な機能が必要 → 制作会社の方が安心
- ブランディング重視、大規模リニューアル → 実績のある制作会社を推奨
見積もりの内訳 ── 何にいくらかかるのか

見積書を受け取ったとき、「一式 50万円」とだけ書かれていたら要注意です。内訳が不明確な見積もりは、後からトラブルの原因になります。
一般的なコーポレートサイト(10ページ程度、50万〜100万円)の費用内訳を見てみましょう。
デザイン費
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| トップページデザイン | 5万〜15万円 |
| 下層ページデザイン | 2万〜7万円/ページ |
| スマホ対応(レスポンシブ) | 通常の1.2〜1.5倍 |
| ロゴデザイン(必要な場合) | 3万〜30万円 |
2026年現在、スマホ対応(レスポンシブデザイン)は必須です。別料金として請求する会社もあるので、見積もりに含まれているか確認しましょう。
コーディング・CMS構築費
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| HTMLコーディング | 1.5万〜5万円/ページ |
| WordPress等CMS導入 | 10万〜50万円 |
| お問い合わせフォーム | 1万〜5万円 |
WordPressなどのCMSを導入すれば、制作後に自分で記事の更新や修正が可能になります。初期費用は上がりますが、長期的には運用コストを下げられるため、ほとんどのケースでCMS導入をおすすめします。
コンテンツ制作費
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| ライティング(文章作成) | 3万〜10万円/ページ |
| プロカメラマンによる撮影 | 3万〜5万円/回 |
| 素材写真の購入 | 数千円〜数万円 |
意外と見落としがちなのがコンテンツ制作費です。「デザインとコーディングだけ」の見積もりだと、文章や写真は自分で用意する必要があります。原稿を自社で準備できれば、5万〜15万円ほどコストを抑えられます。
ディレクション費
制作会社の場合、総額の10〜30%がディレクション費として加算されることが一般的です。これは、打ち合わせ・進行管理・品質チェックにかかる費用です。
フリーランスの場合、ディレクション費を別途請求しないケースも多く、その分費用が抑えられます。
制作後にかかる月額費用 ── ランニングコスト
ホームページは「作って終わり」ではありません。公開後も毎月のランニングコストが発生します。
| 項目 | 月額の目安 |
|---|---|
| サーバー費 | 1,000〜5,000円 |
| ドメイン費 | 100〜300円(年額1,000〜3,000円) |
| SSL証明書 | 無料(レンタルサーバー付属の場合) |
| 保守・管理(最低限) | 5,000〜1万円 |
| 保守・管理(更新作業込み) | 1万〜5万円 |
最低限のランニングコストは月額5,000〜1万円程度です。
保守契約を結べば、WordPressのアップデート対応・セキュリティ監視・軽微な修正依頼などに対応してもらえます。サイトの安全な運用のためには、保守契約を結ぶことをおすすめします。
費用で失敗しないための5つのチェックポイント

① 見積もりの内訳が明記されているか
「ホームページ制作一式 ○○万円」──この見積もりは危険です。
内訳が不明確だと、「ここまでは含まれていると思っていた」「それは別料金です」というトラブルが頻発します。最低限、以下の項目が分かれているか確認しましょう。
- デザイン費(トップ / 下層ページ別)
- コーディング費
- CMS構築費
- コンテンツ制作費(含むか否か)
- スマホ対応(含むか否か)
- ディレクション費
② 修正回数の上限が定められているか
「修正は何回でもOK」という制作会社は、実はほとんどありません。多くの場合、デザイン修正は2〜3回までという制限があります。
回数を超えた修正は追加料金(1回あたり数千〜数万円)になるのが一般的です。契約前に必ず確認しておきましょう。
③ 公開後のサポート範囲は明確か
公開後のサポートが「1ヶ月のみ無料」「保守契約が必須」など、制作会社によって対応が異なります。
- 公開後の軽微な修正はどこまで対応してくれるか
- 保守契約の内容と月額費用
- サーバー・ドメインの管理は誰がするか
特にサーバーやドメインの管理者が誰かは重要です。制作会社が管理している場合、乗り換え時にトラブルになることがあります。自社名義で契約しておくことをおすすめします。
④ 制作実績が自社の業種に近いか
飲食店のサイトと、BtoB企業のサイトでは、必要なノウハウが全く違います。
依頼先の制作実績を見るときは、自社と同じ業種・同じ規模のサイトがあるかどうかを確認しましょう。実績があれば、打ち合わせもスムーズに進みます。
⑤ 「安すぎる」見積もりには理由がある
相場より極端に安い見積もりには、必ず理由があります。
- テンプレートを使い回している(オリジナリティがない)
- スマホ対応が含まれていない
- 修正対応が有料
- 制作後のサポートがない
- 品質が低い(実績を要確認)
安さだけで選んだ結果、「思っていたものと違う」「追加費用で結局高くなった」というケースは非常に多いです。安さの理由を必ず確認してください。
費用を抑えるための現実的な方法
原稿・写真を自社で準備する
コンテンツ制作費は見積もり全体の15〜25%を占めます。会社紹介やサービス説明の原稿、スタッフ写真やオフィス写真を自社で準備すれば、5万〜15万円程度の削減が可能です。
完璧な文章でなくても大丈夫です。「伝えたいこと」を箇条書きでまとめるだけでも、制作者側でブラッシュアップできます。
ページ数を最小限にする
「あれもこれも」とページを増やすと、その分費用が膨らみます。
中小企業のコーポレートサイトで本当に必要なのは、以下の5〜7ページです。
- トップページ
- サービス紹介(事業内容)
- 会社概要
- 制作実績・事例
- お問い合わせ
- お知らせ・ブログ(必要に応じて)
- 採用情報(必要に応じて)
まずは最小構成で公開し、効果を見ながらページを追加していく方法が、最もコストパフォーマンスが高いです。
補助金・助成金を活用する
2026年現在、ホームページ制作に使える補助金制度があります。
- IT導入補助金 ── 中小企業のIT導入を支援。ホームページ制作に利用可能なケースあり
- 小規模事業者持続化補助金 ── 販路開拓の取り組みに対して最大50万円(条件により最大200万円)
補助金を活用すれば、実質負担を半額以下に抑えられる可能性があります。申請には事業計画書などの準備が必要ですが、制作会社がサポートしてくれるケースもあります。
まとめ ── 費用相場の「目安」と「選び方」
| 判断基準 | おすすめの依頼先 | 費用目安 |
|---|---|---|
| とにかく費用を抑えたい | テンプレート型・サブスク | 3万〜10万円 |
| コスパ重視、5〜10ページ程度 | フリーランス | 10万〜80万円 |
| しっかり作り込みたい | 中小制作会社 | 50万〜200万円 |
| 大規模、ブランディング重視 | 大手制作会社 | 200万円〜 |
最も大切なのは、「いくらかかるか」ではなく「投資に見合った成果が出るか」です。
30万円のサイトでも、問い合わせが月に数件増えれば、投資はすぐに回収できます。逆に、200万円かけても集客できないサイトでは意味がありません。
費用だけでなく、「このサイトで何を達成したいか」を明確にした上で、依頼先を選ぶことをおすすめします。
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